保護者からいただいた便りです
LS-CC松葉杖訓練法を体験された子どもの保護者から届いた便りを紹介します。
これからも届く便りを追加して載せていきます。
参考にしたり、どんな訓練法なのか知るのに使って欲しいです。
遺伝子疾患の疑いがあり、麻痺としては失調型。
失調型の麻痺の治療は難しいです。
このホームページ内では、脳性麻痺の失調型の子どもの記録が載せてあります。下記の子どもです。
珠ちゃんの場合
「娘は歩けますか?」と訓練会に加入された時に言われていたお母さん、あれから何年が経過したのだろうか?
過去を思い起こしながら送ってくださったのが下記の便りです!
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娘は、3歳3ヶ月で訓練会に入りました。現在は6歳4ヶ月なので、訓練会に所属して早いもので3年になります。
麻痺は遺伝子疾患が原因の失調型脳性麻痺です。
成長の経過は、寝返りが1歳、自力座位が1歳4ヶ月、つかまり立ちが1歳6ヶ月、伝い歩きが2歳、ハイハイが2歳4ヶ月でした。こう書けば、色々な運動が出来ているように思われますが、どの動きも緩慢で不安定、ハイハイで動く範囲もせいぜい1~2メートル。
1日のほとんどを座って過ごす。また、座っていても、直ぐにひっくり返るので、家でも保育園でもいつも大人が後ろに控えていました。
訓練会に初めて行った日は、娘もよくわからないまま、松葉進度2の状態で先生と松葉杖で歩くことができ、先生からも直ぐに杖歩行ができるかも…と言われて嬉しかったのを覚えています。しかし、2回目以降は、泣いて泣いて…それからしばらくは訓練拒否の日々が続きました。先生からも松葉杖は諦めた方が…と言われて、歩行器で練習をした時もありましたが、歩行器はさらに難しく、全くバランスが取れず練習になりませんでした。
しばらくは、訓練会場では、まともに練習ができませんでしたので、家で松葉杖を頑張りました。はじめは家の中で、大好きなアンパンマンを見ながら。その後は徐々に練習にも慣れてきて、3ヶ月ほどで松葉進度4になりました。
ただ、それ以降もなかなか歩きたがらなくて、1年ぐらいは、嫌がるのを宥めたりすかしたりしながら、家の周りや商業施設で、わずかな距離を何時間もかけて歩いていました。当時の目標は、家から駅まで約750メートルを歩ききること。週末は、毎週のようにチャレンジしていました。当初は、途中で休憩も入れながら、2時間半ぐらいかけて歩いていました。もちろん娘は泣き叫んでいましたが、駅に着くまでは、こちらも絶対に引かず、歩かせていました。(当時はかなり厳しくやっていたと思います…)
努力の成果もあり、2年目に入るぐらいには、イヤイヤもおさまり、歩くのが当たり前になってきていました。歩容も、4点歩行から2点歩行に変わり、速度もぐんとのびました。駅までの時間は20分ほどに縮まりました。
◎ こうなると、生活の中でも色々な変化が訪れました。
・ 座位が安定し、それにともない、手の微細運動もできるようになり、ブロックやお絵かきなど、遊びの幅が広がりました。現在は文字もかけるようになってきました。
・ ハイハイが早くなり、移動距離ものび、周囲への関心や知的好奇心が増しました。
・ 歩行器歩行もできるようになり、自力移動の選択肢が増えました。
・ 数分間、立位を保持することができるようになり、ママごとキッチンや歌手のマネなど、ちょっとした遊びを立ってできるようになりました。
・ 床から一人で立ち上がれるようになってきました。うまくいけば、そこから数歩足が出ることも出てきています。
・ 松葉杖だけでなく、クラッチ歩行もできるようになり、より杖歩行が実用的になってきました。買い物や手紙を出すなど、訓練のために歩くのではなく、実生活の中で杖歩行が活用できるようになってきました。(冬休みには、おばあちゃんに年賀状を書き、片道750メートルほどの郵便局まで、クラッチで行って帰ってきました!)
○ 松葉杖訓練法をはじめて良かったことは、
やはり娘の成長を実感できていることです。
また、訓練方法や目標が明確なため、自宅で取り組める訓練であることも、とても良かったです。松葉杖訓練法に出会うまでは、娘のために何かをしたいのに、何をしたら良いかわからなくて、そこが、親として一番辛かったように思います。漠然とした不安や焦燥感に駆られることも今は無くなりました。
さらに、悩みを共有できる、保護者の方たちと知り合いになれたことも、とても大きかったです。経験ある方たちからのアドバイスは、とても励みになります。また、先生から同じ症状の子を持つお母さんを紹介いただき、メール等で相談に乗っていただいたり、成長を報告させていただいたりすることも、訓練を継続する原動力になっています。
はじめは独歩を目指して訓練会に入りました。それは今でも変わっていませんが、やはり独歩は難しく、訓練を頑張ったからといって、劇的な変化が誰にでも訪れるわけではないこともわかりました。ただ、娘の成長を通して、正しい方法で、日々の努力を続けることの意義を感じています。
これからも、前向きに訓練に取り組んでいきたいと思います。
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※※ この投稿者は、独歩に至っていないので劇的変化が無かったように思っているようですが、失調型の麻痺の子どもが、たとえ杖歩行でも可能となり実用となったならば、それは世の中では活気的と言われるのでは…?
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制作:LS-CC松葉杖訓練法 湯澤廣美